はやぶさ -HAYABUSA-
映画「はやぶさ -HAYABUSA-」の試写会に行ってきました。
「アポロ13」や「アルマゲドン」のような派手さはなく地味ではあるものの、そこそこ楽しめました。事実に基づくと分かっているからかな。にも関わらず、肝心の主人公が架空の人物というのが痛いところ。純粋にドキュメンタリーに近いものを求めるのか、フィクションとして楽しむものを目指すのかが少々曖昧になってしまった感じは否めません。竹内結子演じる水沢が、宇宙に興味を持ったりスタッフになるきっかけも急にフィクションがかっているし、はやぶさについても結構重大なアドバイスとかしちゃうし。ただ、竹内のコミカルでドタバタした演技が、映画に明るさやテンポを加味しているのも確か。
映画は2時間20分あり、前半の打ち上げまでの展開などは少々冗長に感じる部分もありますが、一時は絶望に瀕しつつも、幾多の苦難を乗り越え、偉業を達成した7年間60億kmに及ぶはやぶさ君の旅は、やはり日本人の琴線に触れるものであることは間違いありません。
イオンエンジンには!?のおばあちゃんから子どもに至るまではやぶさ君の最期には号泣です。はやぶさの地球再突入シーンでは、僕も感極まり、涙を抑えるのに必死でした。ま、ぶっちゃけYouTubeの実際の再突入映像だけでもう何度も泣いてますけどね・・・。それならドキュメンタリーで充分というのは言いっこなしで。
佐野史郎も川口(役名は川渕)さんに雰囲気似ているし、西田敏行も良かったですよ。竹内演じる水沢を筆頭にスタッフが少しオタクキャラ過剰なのは気になりましたけど。
事あるごとに予算予算と言うのにも苦笑いしつつ、ま、でも実際NASAの何分の1か何百の分の1か知れない限られた予算で、コツコツとトライ&エラーを繰り返しては"成果"を積み重ねてきた技術者たちの功績は、日本の誇りだと思います。
冒頭に書いたアポロ計画のように莫大な予算を投じスケールのデカいアメリカとも、技術の蓄積をすっ飛ばして早急にパクり、・・・もとい宇宙技術大国のふりをしたがる東アジア某国とも異なる、日本らしい地味な地道さが生み出した壮大なロマン。
ニュートリノは光より速く、物理法則が覆されるかも、なんてこれからの時代。はやぶさのような話を知って、将来科学あるいは、宇宙を志す子どもたちが増えたら素晴らしいですね。
http://movies.foxjapan.com/hayabusa/
▲はやぶさ君が火の鳥のごとく燃え散った後、カプセルだけが残り輝く光景は何度見ても涙が・・・。
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