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2008.09.17

巨大スタジアムで10万人マスゲーム「アリラン」観覧

この日は9月17日。偶然ですが、2002年小泉純一郎首相(当時)が初めて訪朝したのと同じ日。これは何かあるに違いない(?)。

平壌空港から市内中心部へは約25km。畑を突っ切る道路を30分弱飛ばします。まずはいきなり夕食へ。平壌市内のレストラン。メインは、チョンゴル(?)という鍋料理。つくね状の肉と野菜を煮て、卵を溶いてさらに煮立てて、好みで塩や唐辛子をふって食べます。とても美味しかったです。その他、キムチや、豚の血ともち米を混ぜて腸詰にした(!)スンデという料理なども出ました。スンデは見た目も黒っぽく、最初抵抗がありましたが、せっかくなので一口二口。スパイシーな味わいでした。ガイドさん2人、運転手さんも含めて4人で仲良くお食事。しかし、いきなり運転手がビール1杯だけ飲んでいいかと聞いてきたのにはビックリ。親睦深める空気を乱すのも嫌だったので許可しましたが、平壌で交通事故なんてなったらシャレになりません・・・(汗)。

アリラン・マスゲーム開演前のメーデースタジアム
▲アリラン・マスゲーム開演前のメーデースタジアム。1989年竣工。20万7千平方メートルの敷地。(平壌、綾羅島)

夕食後は、マスゲーム「アリラン」の鑑賞へ。平壌市内を横切る川、大同江(テドンガン)の中洲の一つ、綾羅島(ルンラド)にあるメーデースタジアムで開催されています。すっかり日が暮れ電灯もまばらで真っ暗な平壌の街をしばらく走ると、現れたのは照明に照らされた競技場。世界最大級、約15万人まで観客を収容できるという大きさに圧倒されます。その上、凄い人!閑散としていた夜の市街とは打って変わって、現地人、在外朝鮮人、外国人の観客、さらに演者と思われる人たちや人民軍兵士まで、とにかく人でごった返しています。クルマのクラクション、交通整理の笛や大声も鳴り響きます。いきなり北朝鮮のイメージ、固定観念をぶち壊す光景。アリラン、および平壌映画祭期間中ということはあると思いますが、核問題や金正日の健康問題が報道される真っ只中、平壌にこれほど外国人が溢れていて、活気があるということ自体が、正直衝撃でした。ただ、やはり日本人はかなり少ないようです。

アリラン開演
▲19時30分、アリラン開演。鮮やかな夜、鮮やかなチマチョゴリ。(平壌、メーデースタジアム)

メーデースタジアム内部、観客席
▲観客席、1等席上部付近から。(平壌、メーデースタジアム)

19時30分開演、上演時間は約1時間30分。一番安い5,000ドル(7,500円)の3等席を希望したのですが、観客が一杯だとかで2等席後部で2.5等席10,000円という、よく分からない、若干騙されてる感が無きにしも非ずな席で観覧することに。でも、確かに通常の3等席よりは中央で見易く、料金も2等席10,000ドル(15,000円)よりはかなり安かったので、ま、よしとしました。

アリランは、2年ぶり今年で4回目の開催。章立てで展開され、オープニング、朝鮮民謡のアリランをモチーフにした演目から始まり、高麗の時代、日本統治時代の苦難、金日成による祖国解放、近代の工業や農業、文化、教育に至るまでの社会主義政策アピール、南北朝鮮統一への願い・・・と様々なテーマに、民族舞踊やテコンドー、体操などの要素も織り込みつつ、壮大なマスゲームが繰り広げられます。途中背景に映像を投影したり、レーザー演出、空中サーカスなどもあり、意外に多彩で飽きさせません。

とにかく総勢10万人近いという桁違いの人海と不気味なほど統制の取れた動きは、圧倒的で迫力充分。観客席向かい側の客席には上から下までびっしり演者が居り、スケッチブックを掲げ、大きな背景を作り出します。どうやって練習したのか、どうやって統率を取っているのかと驚くばかりです。これが、社会主義、あるいは独裁国家の成せる技なのか!?

人民軍兵士と体育系、芸術系の学生、社会人を中心に、その他一般市民も動員。小中学生もおり、世界では虐待だ、人権侵害だとの声もありますが、開演前にスタジアムの外で待機したり、終演後に列を成して帰っていく出演者の学生たちは、皆意外と笑顔で、時に楽しそうに談笑している光景もありました。学校や職業、世代を超えての交流の場にもなったりしているそうなので、必ずしも悪い側面ばかりではないのかもしれません。一部には若干の報酬を貰う人もいるようですが、ほとんどの人はボランティアや教育の色合いが強い模様。子供たちには豆乳などの飲み物やおやつが配られることもあって、ご機嫌取りをしているそうです。

朝鮮半島を中心にした地球儀を出演者総出で囲んで大団円。南北朝鮮統一で世界も平和、といったところでしょうか。気のせいか、九州や四国が妙に小さく、お隣の日本列島が不恰好に描かれていたように見えたのは、きっと気のせいでしょう・・・。核もミサイルも使われることなく、血も流れることなく、朝鮮半島に早く平和が訪れてくれることを祈って止みません。

今時これほどのスケールのマスゲームが見れる機会はそうそうないと思います。先日の北京オリンピック開会式か、この平壌のマスゲームくらいでしょう。賛否いずれにしろ、一度は見ておいて損はないかもしれません。ちょっと特殊な朝鮮という国を、端的にしかも強烈に実感できるイベントでした。

ちなみに、9月末までだった上演期間は、10月10日(労働党創建記念日)まで延長されたようです。今年は建国60周年ということで、いつもにも増して気合が入っています。資金繰りが厳しい国だけに、あれだけ観光客が来れば、それなりによい外貨稼ぎになっているのかもしれません。

マスゲーム、故金日成主席の肖像を背景に
▲マスゲーム、故金日成主席の肖像を背景に。(平壌、メーデースタジアム)

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