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2008.06.08

北朝鮮の特撮映画、「プルガサリ」

北朝鮮の映画がレンタルにないものかと探したら、この1本だけ見つかりました。「プルガサリ」。拉致された(!)韓国の映画監督がメガホンを取り、日本の東宝が特撮協力をしているという前代未聞の特撮映画(1985年)。当時はまだ最高指導者の地位にはなかった金正日がプロデュースしているとも言われています。

高麗末期の時代、農民が圧政に苦しむ中、応酬された農具で武器を作らせられることを拒み獄中死した鍛冶屋が遺した人形に、ある日命が宿り、鉄を食して成長する怪獣プルガサリとなります。プルガサリは心優しく、農民たちと共に王朝の軍や役人と闘っていきます。

民話的なストーリーと雰囲気は、「ゴジラ」というより「大魔神」など往年の大映怪獣映画を彷彿とさせます。演技や特撮も1985年と考えると確かに前時代的な感はあるものの、60~70年代の古き良き日本映画を想い起こさせる素朴なテイストは味でもあります。北朝鮮国外のスタッフが多く関わっていることもあってか、北朝鮮映画らしからずプロパガンダ的な匂いがほとんどしないのも抵抗感なく見れて良いです。

人間の矛盾や身勝手さを暗喩する哀しいプルガサリの運命は、日本の初期の怪獣映画にも通じるものがあります。どこか愛らしいプルガサリの容姿だけに、尚更哀しみ倍増です。複雑に捻って凝ったストーリーが溢れる現代日本においては退屈なところもあるかもしれませんが、何か昔の日本映画が持っていた純粋さや情熱が感じられるというか。北朝鮮の人々、金正日も映画が好きなんだなぁと。近くて遠い隣国ですが、少しほっとするというか、親近感のようなものを感じさせてくれます。

残念なのは、この映画、実は肝心の北朝鮮本国で非公開なこと。監督が公開前に逃亡、脱北したため、劇場公開されなかったそうです。また、映画のクレジットも、監督は別の人物名になっており、日本のスタッフの名前も一切ありません。本来交流の架け橋となるべきこうした作品にも、政治の影が覆い被さる悲しい現実。韓国へ旅行した際、到着してすぐにガイドさんと、映画の舞台となり空港傍にある島・シルミドの話をしました。でも、例え北朝鮮へ行ったとして、「プルガサリ観ましたよ」と言っても、現地の人たちには何のことか通じない、ということですからね・・・残念です。

メディアや情報が大きく規制される北朝鮮において、数少ない庶民の人気娯楽の一つが映画だそうです。日本ではDVDなどもあまり観ることが出来ませんが、きっと興味深い才能や作品もあるはず。映画が、政府の思想統制やプロパガンダにばかり利用されるのはあまりに悲しく何よりもったいない限りだと思います。

プルガサリ、人民軍の核兵器を食べて、悪い政治家たちをやっつけてくれないかなぁ。「プルガサリや~」。

プルガサリ

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