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2006.05.01

万里の長城 (八達嶺)

北京市街からクルマで北へ約1時間30分の山間にある八達嶺へ。近づくにつれ、草木も乏しかった山のあちこちに城壁らしき建造物がちらほら見え始めます。タイムスリップしたかのような不思議な風景。

誰もが知る世界最大の建造物・"万里の長城"。紀元前500年の周の時代に築かれた城壁が始まりとされ、紀元前221年、秦の始皇帝が百数十万人の農奴と工兵を動員し北方にあった燕や趙の城壁と連結、また西方へと延長。その後の歴代王朝でも前漢、明代まで建築は断続的に続けられ、その全長は6,350km(!)にも及ぶそうです。ただ紀元前など古代に作られた部分は土塁のような簡素なもので、荒廃したり風化しているところが多いとか。僕らがイメージする長城、観光で訪れるような場所は、明代後期などに煉瓦などを用いて堅固に築かれた部分が主とのこと。八達嶺は、6世紀頃、都郡山に創建。明代には大改築が行なわれ、北の関所となった箇所。北京から近いこともあり、早くから修復され世界有数の観光地となっています。

メーデーの混雑で、都郡山の途中から八達嶺入口の駐車場に至るまでは交通規制。バスは少し下の離れた駐車場で降りる羽目に。ただ、1人30元払えば駐車場と八達嶺入口間を、行き帰り、特別通行証を貰っているクルマに乗せてくれるという商売をしている連中が・・・(商魂逞しい)。歩いて昇っていく観光客も少なくありませんでしたが、僕らは時間もあまりないということで、30元払ってクルマで入口まで送ってもらいました。

八達嶺、登り口付近
▲万里の長城、八達嶺。登り口付近 (延慶県・都郡山)

万里の長城
▲実際に登ると下から見る以上に傾斜が急 (万里の長城・八達嶺)

八達嶺は凄~い人!(一昨日くらいからこればっかり(苦笑))。山の上に蛇が這うように築かれた城壁に無数の観光客が往来しています。入口から見えた一番高い場所まで行ってみることに。僕らも長城の上に足を踏み入り、石段を登り始めます。石段は段差や幅もまちまちで、ところどころ階段ではなく坂になっていたりもして、一筋縄にはいきません。下から見えた以上にアップダウンや蛇行も激しく、急な傾斜は降りるときはちょっと怖いくらい。何百mも登っていないと思いますが、なかなかキツかったです。それでも僕らが登ったのはわりと緩やかな箇所だそうで、長城も場所によってはもっと険しい箇所がたくさんあるようです。

万里の長城・八達嶺
▲万里の長城、八達嶺 (延慶県・都郡山)

万里の長城・八達嶺
▲狼煙台付近など要所は、人民軍兵士が警備 (万里の長城・八達嶺)

途中ところどころ狼煙台のような部分があり、皆そこで休憩したり、足を止めて景色を楽しんだり。この日は天気も快晴で少し汗ばむくらい(でも北京は上海より湿度も低く快適でした)。八達嶺から眺める景色は壮観。日本とは明らかに異なるゴツゴツした岩山、その合間をどこまでも遠く蛇行する長城。昔、地理の教科書や百科事典でも見たあの景色が目前に広がります。感動。中国の歴史とスケールの壮大さを体感。

万里の長城
▲万里の長城 (延慶県)

目標としたところまで約30分かけて登頂。そこからしばらく下りになっていて、そのまた遥か向こうにはもっと高い狼煙台も見えましたが、その辺で引き返すことに。キリがないので(苦笑)。この地点にはちょっと広い踊り場や岩場もあり、飲料やお土産を売る人、ストロー差して中の果汁を飲む瓜のようなものを売っている人、記念写真撮影をしてくれる人(人民軍の軍服やチャイナドレス、武侠の鎧などのコスプレ衣装貸し出し付)、しまいにはなぜかラクダに乗せてくれる人(狭いスペースなのでほとんど動きません)までいて(笑)、なんだか凄いことになっています・・・。

長城の上からは降りて並行している脇の山道を下ったり、何かトロッコのようなものに乗って降りるコースもありましたが、僕らは長城の踏み心地をしっかりと覚えて帰りたいということもあって、普通に来た道を戻ることにしました。行きとはまた少し違った景色も見れたりして、楽しい。傾斜が急な階段や坂は結構スリリングでしたが。

長城とは言っても、作りやデザインという意味では至ってシンプルで、城というよりは壁といった感じです。一方で、城壁としての実用性にも疑問符が残る。管理するには無駄に長く、かと言って高さは本気を出して梯子でも何でも使えば乗り越えられなくもなさそうで・・・。しばしば無用の長物に例えられてしまう長城ですが、ではなぜ中国の人々はかくも長大なものを何百年も作り続けたのでしょうか。それは民族の興亡、歴史から来る元など北方民族からの侵略への恐怖の大きさであり、また領土や国境への強い意識の表れなのかもしれません。なんだか現代、中国の日本への戦争責任やら領土・領海問題やらの異常なまでに強引で執念深い姿勢にも、そうした漢民族の歴史的潜在意識があるような気もしたりしますね。万里の長城を見てそんなことを考えると、哀しくもあり、空恐ろしくもあり。

帰り北京へ向かうバスの中ではすっかりウトウト。なかなか良い運動にもなりました。

万里の長城・八達嶺
▲万里の長城、八達嶺 (延慶県・都郡山)

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