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2006.02.08

ムハンマドのターバンに爆弾をのせたのは誰

デンマーク紙のムハンマドの風刺画に端を発するイスラム社会の抗議が過激化、一部では暴動まで起きているとか。

風刺画がムハンマド、イスラムに対して侮辱的な内容であったということですが、もともとアッラーの神はもちろんのこと、ムハンマドら人間ではあるものの宗教上最も尊敬する預言者たちも含めて、イスラムではそれらを偶像化すること、絵に描いたり像に象ることを基本的に禁忌としています。ムハンマド自らカアバ神殿の聖像を破壊したという言い伝えがありますし、近年ではタリバンのバーミヤン石仏の破壊も印象的で象徴的な出来事と言えるかもしれません。

実はキリスト教やユダヤ教も、厳密に言えば偶像崇拝のようなことは禁じているそうです。しかしこれは偶像崇拝とは何ぞやという部分に深く関係していて、神でも何でもない物そのものに向かって拝むのと、あくまで神を象った偶像は媒介としてその向こうに想う神に向かって祈っているのだというのとは、意味合いが違ってきて、キリスト教などは後者については寛容に認めている、ということのようです。イスラムでも宗派によっては聖像などについて容認していこうという動きを見せているところもあるとか。

話を風刺画事件に戻しますが、その絵をもって開祖を侮辱されたとあってイスラム世界の怒りは半端ではないということになるのでしょうか。欧米社会、非イスラム社会への不満の蓄積が一気に噴出したというのもあるかもしれません。

風刺画を描いた人、載せた人たちに、異文化や他宗教への配慮が不足していたのは確かでしょう。宗教的な禁忌と表現の自由は時に相反するものですが、風刺画というからにはそのリスクを犯してイスラム教徒を不快にしてまで掲載する必要があったとも言い難い。ここまで事が大きくなった以上、真摯な謝罪は当然でしょう。

・・・が、しかし、この暴動やイスラム世界諸国の過激な反応は現代社会においてやはりどうかなぁという疑問はありますね・・・。信心深さゆえの怒りの大きさもあるのでしょうが、どう観ても騒ぎに乗じて騒いだり暴れている連中が多くいる向きもあるし。今回のように一般市民が暴走した場合、イスラムの各宗派および各国指導者というのは沈静化を図るどころか煽るようなことが多いのも困ったものです。シャロン首相が倒れたときのアハマディネジャド・イラン大統領の発言なんて、いくら宗教的対立があったとしても、近代国家の首領にあるまじき発言でしょう。大統領であんな感じでは、イスラム世界全体の倫理観を疑うし、民度が低いと見られても仕方ないのではないでしょうか。

西洋文化やキリスト教など異教の文化や価値観を押し付けるな、アメリカ主導の自由主義を強要するな、それは尤もな意見。しかしその自分らの主張を暴力もって示そうとするならば、結局彼らが忌み嫌うアメリカのやり方とさして変わらない。イスラエル、パレスチナが象徴するように復讐、報復の嵐は、怒りと悲しみ、さらなる復讐以外何も建設的なものを生みはしない。

「聖戦とは自分たちの信じるものを固く守り抜くこと、しかしそれは心の中の話。戦争で誰かを殺すとか復讐するとかそういうことは良くない」テレビで、あるイスラムの宣教師が言っていました。こうした穏健で含蓄のある宗教者がイスラムでもっともっと増えていってくれれば・・・。ジハードの論理は、長い歴史のなか、しばしば一部の政治的あるいは宗教的権力者が、なかば都合よく解釈し利用してきた側面があります。イスラム諸国の現状を見ていると、石油の恩恵に預かっているからまだマシなものの、それを除くとあまり発展的でないし幸福だとは僕にはあまり思えません。先述したすぐにやれ暴動だやれ戦争だという民度の低さもそれを物語っています。デンマークや欧州の各紙がそんな風刺画を取り上げたのだって、そうした世界情勢を揶揄してのことですよね。アッラーの神やムハンマドが望む世界とは本当にこんな世界なのでしょうか・・・。

右の頬を打たれたら左の頬を差し出せと言ったキリスト教も十字軍の時代から戦争を繰り返してきた歴史を振り返ると虚しくもなりますが、非暴力主義のガンジーの如くとまでは言わないまでも、現代社会に即した高度な政治対応を行い、一般市民も非暴力的に抗議なり主張を示せるようにならない限り、異教や非イスラム諸国への説得力は弱くなってしまいますし、それこそ相互の理解なんて容易ではないだろうと思います。人類が一つになって分かり合えるなんてことは夢の夢だと思いますが、もうちょっとその拳を下ろし、銃を置くときがあってもいいんじゃないでしょうかね・・・。

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