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2004.10.20

デイ・アフター・トゥモロー

今年は台風が次々に上陸してきますねぇ。幸い我が家近辺ではこれといった大きな被害はまだありませんが、これだけ続くと直接的な被害に加え、農作物や経済活動への影響も心配されます。

そんななかDVD化された今夏話題となった映画「デイ・アフター・トゥモロー」を観ました。前述の台風しかり、猛暑しかり、なんだか地球の気候に異変を感じる今日この頃ですが、その際たる事象、地球温暖化によって起きる地球規模の異常気象、北半球を襲う急激で強烈な寒気を想定して描いた作品です。これまでも「ツイスター」だとかこの手のディザスタームービーはいろいろありましたが、スケールは最大級かもしれません。

注目の災害のCGシーンですが、序盤のマンハッタンを襲う津波や、カリフォルニアでのトルネードはなかなか迫力がありました。兵士やビルが一瞬で凍っていくスーパーフリーズ現象の描写も新鮮で面白かった。しかし、逆に言うとインパクトに残っているのはそのくらいで、あとは意外に図書館や観測所などの建物内で展開するシーンも多く、全体的に観てみると、"地球規模"の異変というスケール感がいま一つ感じられなかったような気もします。東京のシーンもなんだか嘘臭いセットで、日本語も全然喋れてないし、違和感ばかりが目立ちました。なんで東京なのかもよく分かりませんし。日本での興行を意識したんですかね・・・。また、マンハッタンに乗り上げたタンカー船内をある経緯で探索するシーンもあるのですが、あれもいらなかったんじゃないかなぁって気がします。それならもっとアメリカ全土や世界の災害の状況を派手に描くとか、あるいは人間ドラマを深く描くとか、そういうところに時間を費やして欲しかったかも。

ストーリーは、古気象学者のジャック・ホール教授とその息子サム、異常気象によって離れ離れになったこの2人それぞれの身に起こるドラマと、再会までの自然の猛威との闘いを中心に描かれます。しかし、気象観測・予測において重要な立場を担うジャックが、いくら息子のためとはいえ、自ら絶望的な状況と言っていたマンハッタンへあんな軽装備で向かうというところから、ちょっと唐突で理解し難かったです。親子愛というよりも、同行した仲間は死ぬは、残念ながら単なる親馬鹿程度にしか伝わってこなかったです。息子サムは、仲間の女のコとの恋なんかもちりばめられているのですが、だったら父親の救出劇はいらなかったかなぁという気がします。それぞれ頑張って生き抜いて、最後再会するみたいな感じの方が良かったような。

ちょこちょこいいエピソードやシーンはあるのですが、どれも中途半端で浅く終わってしまっている印象。アメリカ政府、スコットランド気象台のエピソード、親子愛、恋愛、・・・と、約2時間の映画としてはちょっと詰め込みすぎかだったかも。サム役のジェイク・ギレンホールの演技は、高校生に見えるかどうかは別として、なかなか良かったと思いますが活かしきれてなかったかも。人間ドラマはもう少し絞って、で、観客が一番期待しているのはSFXのシーンだったりすると思うのでそこをもっと前面に出して欲しかったですね。

ところで、ローランド・エメリッヒ監督って、やはり愛国主義的な色が強いですね。大統領が戦闘機に乗ってエイリアン退治までしてしまう「インディペンデンス・デイ」ほどではありませんでしたが。アメリカ人にとって、祖国や大統領が特別なのは分かりますが、終盤の大統領のテレビ演説とか若干違和感を感じました。京都議定書の調印を拒否した経済優先主義を反省し、避難民を受け入れてくれたメキシコへの敬意を示したりして、そこは「インディペンデンス・デイ」のような"何でもアメリカが偉い"感は薄いものの、結局は痛い目にあったからであって、メキシコに対してもドル借款の帳消し云々とか何気に出てきて、むしろ根底のおごりはあまり変わっていないように感じられてしまいました。自然の猛威の前には、スーパーパワーのアメリカであろうとも逆らえない、皆同じ小さな人間であるといった謙虚さ、それを噛み締めた上での協調とか生きていく強さみたいなものがあれば良かったのに、と思います。

観た後、いろいろ調べると、このような現象が起こる可能性はあるものの、映画のように数週間で激変するというのはちょっと行き過ぎみたいです。またマンハッタンの津波とか地上で低気圧が発生とか細かい点ではおかしい点が多々あるようです。しかし専門家の間でも、地球温暖化に警鐘を鳴らし、可能性のある災害を映像化したといった意味では意義のある映画だと一定の評価はされているようです。

ま、CGシーンは一度は観て損はないでしょうし、あまり難しく考えなければ、そこそこ楽しめる大作ではないかと思います。でも、そういう迫力という意味では観るなら映画館とか映像や音響のしっかりした環境が一番良いのかも知れませんね。


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