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2004.10.29

バイオハザードII アポカリプス

映画「バイオハザードII アポカリプス」を観て来ました。9月に公開が始まってからずっと観たかったのですが、機会がなく今になってしまいました。久しぶりの映画館です。

このシリーズは、「フィフス・エレメント」以来ミラ・ジョボビッチのファンで、ゲーム「バイオハザード」も大好きな僕にとってまさにはずせない映画。前作も映画館で観ましたが、主人公やストーリーは映画オリジナルでありながらも、全体の世界設定はゲーム原作に結構忠実で、おなじみのキャラクターも登場したりと、監督やスタッフの原作に対する敬意や配慮が確かに感じられて好感を持ちました。それでいて、映画としてもなかなかの完成度で、何か深い感動やメッセージがあるようなものではありませんが、手に汗握る楽しい娯楽作に仕上がっていたと思います。その1作目が明らかに続編を示唆した終わり方だったので、待ちに待った2作目ということになります。

一応簡単にはそこに至った経緯などは説明されるものの、わりと唐突にラクーンシティの感染パニックから始まるので、1作目を観てなかったり予備知識をあまり持たない観客は、少し戸惑うかもしれませんね。ま、"II"と銘打っているし、原作もかなり有名なゲームなので、あまりそういう方は観に来られないとは思いますが。

序盤からゾンビに追われ、モンスターに襲われ、撃って、逃げてと息つく間もありません。前作以上にジェットコースタームービーな感じです。正常な人間かと思っていた人が、突然ガーッと噛み付いてくるあの驚きと怖さは本作も健在です。ビビリな僕は、終わるまでに何度もビクッとしたり、椅子の肘掛を握り締め身体を硬直させたりで、正直疲れました(笑)。

ただ、ホラーといっても、そういった迫り来る恐怖や不意を打たれる驚きなどが主なので、ジャパニーズホラーのような精神的にじわじわ来る恐怖感は希薄です。また、スプラッター要素もあまり過激なものはなく、前作と比べても若干大人しいかなという印象でした。前作はいきなり特殊部隊の隊長がレーザでコマ切りになったりしましたね・・・。

ミラ演じるアリスをはじめ、アクションはパワーアップしています。本作では人体実験を施されているという設定なので、まさしく超人化。ゾンビなどものともしません。ここは賛否両論かもしれませんが、まぁ、逃げ惑ってばかりでもなんですし、スーパーアリスがシュシュパパドカーン!はい助かったみたいな流れは、これはこれで爽快感があって良いかなという気もしました。前作とは若干コンセプトが異なる感じで。

前作を監督・脚本担当したポール W.S. アンダーソンは本作では脚本のみ担当、監督はあまり聞いたことのないアレクサンダー・ウィットという人に交代しています。

その影響かどうかは分かりませんが、仲間が次々にゾンビやウイルスにやられていく焦燥感や緊張感、アリスの記憶喪失などのスパイスが効いていた前作と比べると、シナリオが弱く、展開もあっさりしていた気もします。「エイリアン2」のリプリーとレベッカのような物語を期待していた、ミラとアンジーもそこまで深くは至らなかったし。ネメシスの怖さもいまいち生かしきれてなかったような気がします。マットとミラの互いの想いみたいなものも、前作を見ていないと把握しづらいでしょうし。そこら辺が少し物足りなさを感じさせる原因かな。

ただ、前作を観て面白かった方や、原作ゲームのファンは、充分楽しめる作品。ゲームを原作にした映画というと原作の姿を留めずその上失敗作するような作品が少なくないのですが、そういったなかにおいては、「バイオ」シリーズは優秀だと言えるのではないでしょうか。

本作も終盤は思いっきり次回作への伏線を張りまくりです。公開は今回の興行成績にもよるかもしれませんが、早くも3作目が気になるところです。このままスケールが肥大化していくのではなく、「バイオハザード(1)」や「バイオハザード コード:ベロニカ」のようなゴシックな雰囲気や静寂の恐怖感みたいなものもある映画にしてくれるとファンとしては嬉しいんだけどなぁ。

そうそう、ゲームでは主役の女性警察官、ジル・バレンタインが本作で登場します。パッと見、イメージぴったりかと思いきや、タバコふかして毒舌で悪態付くキャラクター。他の方の映画評などを見ると結構評判良いようですが、原作でもあんなキャラクターでしたっけ!?

http://www.sonypictures.jp/movies/residentevilapocalypse/


バイオハザードII アポカリプス

2004.10.26

「サクラ大戦」は倒れたままなのか?

サクラ大戦V EPISODE0 荒野のサムライ娘」(PS2)、購入しました。シリーズ初のアクションADVということで、結構期待していたのですが、単刀直入に言うといまいちな出来でした。

今作は、来夏発売予定の「サクラ大戦 V」本編でも主役となるジェミニ・サンライズのプロローグ的エピソードです。ジェミニは、なかなか魅力的なキャラクターです。馬と刀の達人というのも特徴付けとして良いと思います。一方で天然おとぼけなところは、シリーズの伝統を受け継いでいますし(笑)。「僕」口調なのは狙い過ぎで、ちょっと引いちゃう人もいるかと思いますけど・・・。

そのジェミニが、ニューヨークへと向かう途中、謎の集団に追われるフワニータと出会い、様々なハプニングや戦闘に巻き込まれながらもニューヨークを目指すというのがストーリーの大筋。ジェミニとフワニータのやり取りは微笑ましいし、笑えるエピソードなどもちょこちょこあるにはあるのですが、その一方で、全体的には内容が薄く演出が安易なところなども目立ちます。ま、コテコテでストレートなのは「サクラ大戦」シリーズ全体がそういう色ではあるとは思うのですが、今作は敵も含めたそれぞれのキャラの設定や、舞台であるアメリカの歴史や文化の描写に一際深みが感じられない気がしました。

アクションADVといっても、ゲームとしてはアクションとアドベンチャーはくっきり分かれており、なおかつアクションパートにかなり重きが置かれているので、その点でストーリーがあまり深く描けなかったというのはあるかもしれません。そういう意味では仕方ないのかなとも思いますが、それならばいっそあまり意味のない選択肢などは極力排除して、紙芝居風の1枚絵ではなく、迫力のCGムービーでも挿入してくれた方がまだ盛り上がったかもしれませんね。

では、このゲームの肝となるアクションパートはどうであったかと言うと、これがまた、残念ながら中途半端な感が否めません。馬に乗って刀でバッサバッサと敵を切り倒していく、これはOKだと思います。「ハイヤー!」と馬に綱打ち疾走しながら、敵をズバズバ斬っていくのは爽快感があります。馬をドリフトさせて敵を一斉に弾き飛ばすのも気持ちいいです。が、どこか物足りないのは、装備を付け替えることで多彩なはずの技もあまり必然性がなく、結局は通常攻撃の連発になる上、敵の行動も単調で、戦略性に欠けるところではないでしょうか。ワンパターンになりがちで、ゲーム半ばで飽きが来てしまいました。ただ、難易度が低めなのは決して悪くないと思います。僕もアクションは苦手な方なので、助かります。クリアしたミッションを再度プレイして、ポイントを貯めることが出来るシステムは、先に進めない場合などキャラ強化に活かせるので、親切で非常に良いと思いました。先述の通り飽き易いので、同じステージを何度もプレイするのが楽しくないのは痛いですが・・・。

セガは意欲的に「サクラ大戦」シリーズの多角化を進めています。僕もファンの一人として、本編のSLG+ADVというジャンルに留まらない様々なスタイルのゲームが遊べることを楽しみにしていましたが、正直、前作の「サクラ大戦物語 ミステリアス巴里」にしても、今作にしても、到底満足のいく作品とは言えません。人員や予算など様々な問題で中途半端な力しか注ぐことが出来ず、中途半端な作品を出すくらいなら、いっそ出さない方がましです。セガやレッドエンタテインメントとしても、サクラ大戦のブランド力でそれは一時的には一定の収入などが見込めるかもしれませんが、こうした状況が続けば新規ファンの獲得など愚か、中長期的にはファン離れ、ユーザ離れを招くことでしょう。

「サクラ大戦物語 帝都編(仮)」や、シューティングとアナウンスされている「降魔(仮)」はどうなるんでしょうかねぇ。なんか「降魔」は開発中止になるような気もしますけど・・・。

やはり絶対に良い作品に仕上げて欲しいのは、正統続編である来夏の「サクラ大戦 V」ですよね。先に発表された紐育華撃団・星組キャラクターの面々や主題歌は、なんだか巴里花組の時と比べるとビビッと来るものもなく、少し地味でインパクトに欠ける気もしましたが、ストーリーなどが優れていればキャラも立ってくるでしょうから、やはりそこら辺はゲームが発売されるまで様子見でしょうか。シリーズ過去の「サクラ大戦」や「サクラ大戦3」で感じた、The Entertainmentなワクワク感、LIPSや合体攻撃、ARMSといったゲームとしての楽しさは、屈指の体験だったと思います。もうシリーズ5作目ともなると新鮮味が薄れてしまうのは致し方ないのかもしれませんが、是非製作スタッフの方々には奮起して頂いて、あの感動を再び味合わせて欲しいものです。

「サクラ」は倒れたままなのか?逆襲へ。・・・って、これってどこかで見たような・・・。


サクラ大戦Ⅴ EPISODE 0

2004.10.22

Utadaに見る全米市場への挑戦

Utadaの全米デビューアルバム『EXODUS』が、14日発表のビルボード総合チャート(23日付)で初登場160位だったそうです。苦戦してますねぇ。ビルボードはオリコンと違って初登場からじわじわ上がっていくパターンも少なくないですが、さすがにここから這い上がるには余程何かのきっかけとかがないと辛いかもしれません。

やはりちょっと全米というのを意識し過ぎたというか、決して悪い作品ではないのですが、この手のR&Bやポップスであればアメリカには上手が五万といるわけで、今だから言うわけではありませんが厳しいだろうなぁと思います。わざわざ日本から来た得体の知れない童顔の歌姫のCDを手にとってもらうには、それ相応の理由が必要だろうと・・・。

リンク先の記事の中でビルボード社の人の話として「伝統的に日本のポップスターの日本での成功を米国の市場にそのまま当てはめて考えることは無駄とされてきた」とありますが、僕はそもそもこの考え方に日本側が囚われ過ぎてしまっているのではないかという気がします。先述したように、向こうと同じことをするなら向こうの方が何枚も上な場合が多いわけで、もちろんあえて同じフィールドで勝負!というならその勇気は買いますが、成功は並大抵のことでは得られないでしょう。

いっそ、宇多田ヒカルの「Traveling」や「Wait & See」、「First Love」などをシンプルに英語に翻訳した程度でリリースした方が、まだインパクトがあったかもしれません。ま、実際には日本語詞を念頭に作曲されたメロディに、自然な英語詞を乗せる作業はそう簡単なものではないのは、Utada本人も言っていたことですが。「アーティストネームをUtadaとしたのは、オリエンタルで、ビョークのような不思議な印象をイメージさせるから」といったようなことも同じインタビューで語っていましたが、名前でそこを狙ったのなら音楽も日本あるいは彼女自身の独自性をもっと出してよかったんじゃないかなぁと思います。

かつて、ほとんど日本のままだった坂本九やピンクレディーが100位内にランクインし、坂本九に至ってはその後14位までランクアップした事実も、その正攻法が要因にあるように感じます。'86年に初登場64位となったラウドネスでも、日本での作品とそう変化はなかったようです。厳密には中国のアーティストですが、女子十二楽坊もしかりです。

アメリカの音楽界も、まだまだ人種あるいは国籍などによる偏見も少なくありません。そうしたなかで日本のアーティストがより多くの人に聞いてもらうということは、未だ簡単なことではないようです。

新人アルバムチャートでは5位、という話もあわせて報道されましたが、これはデビューアルバム初動で集計すれば5番目ということで、正確にはそうした"チャート"はないという話さえあります。そうした不正確な情報でさえ同時に流さなくてはならないところに、Utada側の苦戦への落胆をかき消すような苦労が見え隠れしたりも・・・。その後今週になって発表された、「Devil Inside」がクラブチャート第1位というのも同様で、調査対象のクラブに頼み込んでヘヴィローテーションしてもらった成果と思われますが、実際にフロアのお客さんの心をがっちりつかんでいるかどうかはまだまだ分からないと思います。

同時期に、久保田利伸(TOSHI)が『TIME TO SHARE』で米音楽界の一部で評価を得始めているとの報道もありました。彼もアメリカに渡って8年になるそうです。それだけ評価や信頼を勝ち取るのは難しいということでしょう。Utadaも今回の結果がどうあれ(まだ分かりませんし)、これ1枚で終わりというのではなく、2~3枚は果敢にチャレンジして欲しいなと思います。あ、・・・Cubic U!?・・・

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041022-00000025-nks-ent
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041015-00000032-sph-ent


EXODUS

2004.10.20

デイ・アフター・トゥモロー

今年は台風が次々に上陸してきますねぇ。幸い我が家近辺ではこれといった大きな被害はまだありませんが、これだけ続くと直接的な被害に加え、農作物や経済活動への影響も心配されます。

そんななかDVD化された今夏話題となった映画「デイ・アフター・トゥモロー」を観ました。前述の台風しかり、猛暑しかり、なんだか地球の気候に異変を感じる今日この頃ですが、その際たる事象、地球温暖化によって起きる地球規模の異常気象、北半球を襲う急激で強烈な寒気を想定して描いた作品です。これまでも「ツイスター」だとかこの手のディザスタームービーはいろいろありましたが、スケールは最大級かもしれません。

注目の災害のCGシーンですが、序盤のマンハッタンを襲う津波や、カリフォルニアでのトルネードはなかなか迫力がありました。兵士やビルが一瞬で凍っていくスーパーフリーズ現象の描写も新鮮で面白かった。しかし、逆に言うとインパクトに残っているのはそのくらいで、あとは意外に図書館や観測所などの建物内で展開するシーンも多く、全体的に観てみると、"地球規模"の異変というスケール感がいま一つ感じられなかったような気もします。東京のシーンもなんだか嘘臭いセットで、日本語も全然喋れてないし、違和感ばかりが目立ちました。なんで東京なのかもよく分かりませんし。日本での興行を意識したんですかね・・・。また、マンハッタンに乗り上げたタンカー船内をある経緯で探索するシーンもあるのですが、あれもいらなかったんじゃないかなぁって気がします。それならもっとアメリカ全土や世界の災害の状況を派手に描くとか、あるいは人間ドラマを深く描くとか、そういうところに時間を費やして欲しかったかも。

ストーリーは、古気象学者のジャック・ホール教授とその息子サム、異常気象によって離れ離れになったこの2人それぞれの身に起こるドラマと、再会までの自然の猛威との闘いを中心に描かれます。しかし、気象観測・予測において重要な立場を担うジャックが、いくら息子のためとはいえ、自ら絶望的な状況と言っていたマンハッタンへあんな軽装備で向かうというところから、ちょっと唐突で理解し難かったです。親子愛というよりも、同行した仲間は死ぬは、残念ながら単なる親馬鹿程度にしか伝わってこなかったです。息子サムは、仲間の女のコとの恋なんかもちりばめられているのですが、だったら父親の救出劇はいらなかったかなぁという気がします。それぞれ頑張って生き抜いて、最後再会するみたいな感じの方が良かったような。

ちょこちょこいいエピソードやシーンはあるのですが、どれも中途半端で浅く終わってしまっている印象。アメリカ政府、スコットランド気象台のエピソード、親子愛、恋愛、・・・と、約2時間の映画としてはちょっと詰め込みすぎかだったかも。サム役のジェイク・ギレンホールの演技は、高校生に見えるかどうかは別として、なかなか良かったと思いますが活かしきれてなかったかも。人間ドラマはもう少し絞って、で、観客が一番期待しているのはSFXのシーンだったりすると思うのでそこをもっと前面に出して欲しかったですね。

ところで、ローランド・エメリッヒ監督って、やはり愛国主義的な色が強いですね。大統領が戦闘機に乗ってエイリアン退治までしてしまう「インディペンデンス・デイ」ほどではありませんでしたが。アメリカ人にとって、祖国や大統領が特別なのは分かりますが、終盤の大統領のテレビ演説とか若干違和感を感じました。京都議定書の調印を拒否した経済優先主義を反省し、避難民を受け入れてくれたメキシコへの敬意を示したりして、そこは「インディペンデンス・デイ」のような"何でもアメリカが偉い"感は薄いものの、結局は痛い目にあったからであって、メキシコに対してもドル借款の帳消し云々とか何気に出てきて、むしろ根底のおごりはあまり変わっていないように感じられてしまいました。自然の猛威の前には、スーパーパワーのアメリカであろうとも逆らえない、皆同じ小さな人間であるといった謙虚さ、それを噛み締めた上での協調とか生きていく強さみたいなものがあれば良かったのに、と思います。

観た後、いろいろ調べると、このような現象が起こる可能性はあるものの、映画のように数週間で激変するというのはちょっと行き過ぎみたいです。またマンハッタンの津波とか地上で低気圧が発生とか細かい点ではおかしい点が多々あるようです。しかし専門家の間でも、地球温暖化に警鐘を鳴らし、可能性のある災害を映像化したといった意味では意義のある映画だと一定の評価はされているようです。

ま、CGシーンは一度は観て損はないでしょうし、あまり難しく考えなければ、そこそこ楽しめる大作ではないかと思います。でも、そういう迫力という意味では観るなら映画館とか映像や音響のしっかりした環境が一番良いのかも知れませんね。


デイ・アフター・トゥモロー

2004.10.19

「イノセンス」、引用過剰のナンセンス

映画「イノセンス」をDVDで観ました。

「イノセンス」は、押井守監督のアニメ映画。あの「GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊」の続編です。実は前作もそれほど好きな映画ではないのですが、トレーラーで観た絵の美しさに惹かれて観てみました。

相変わらずの、というか前作以上の小難しさです。ガイノイドの暴走事件が多発、その真相を追っていくという話で本筋はそうでもないのですが、その過程のそこ彼処に込められたセリフやメッセージが独特のオタッキーな小難しさを醸し出しています。やたらと孔子やら哲学書などからの引用が多いセリフには、正直嫌気が差すほどです。レトリックというには、表面的な引用ばかり過剰な気がします。前作でもそうした傾向はあって、前作ではコンピュータやメカに関する用語や知識も連発され疲れた印象があるのですが、今回もその賢さを押し付けるような感じは否めませんでした。僕も秋葉系的な、例えばかつての「エヴァンゲリオン」的な表現は決して嫌いじゃないのですが、ああいった観客もああじゃないかこうじゃないかと考える余地を残す謎解き的な部分もなく、ただ引用と知識の羅列ではちょっと辛いですね。

とはいえ、前作でも重要なテーマとして語られていた、人間とは何か、進化とは何か、という点にさらにスポットを当てていて、そこは観ていて考えさせられる部分もありました。情報化を進めて周囲との関連付けが深まっていく人間の自我は果たしてどこにあるのか。その問いに、答えはすぐに見出すことはできませんが・・・。人形になりたい男。人形を創り人形を愛する人間。そして、人形になりたくない少女・・・。人間と人形(ロボット)、そして動物(犬)の対比も効果的で面白かったです。多数の引用よりも、終盤の女のコが言った「だって私、人形になんてなりたくなかったんだもん!」というセリフや、"少佐"の「私はいつもあなたの傍にいる」といったセリフの方がずっと印象に残りました。こうしたシーンの方が端的にこの映画の内容を表している気もします。

観たいと思った直接の原因である映像の美しさについては、期待を裏切らない出来でした。SFと無国籍な雰囲気が程よくミックスされたデザインも面白いし、そういう点では日本アニメの素晴らしさを再確認できました。

前作のファンは楽しめると思いますが、観てないと少々設定などの理解に苦しむかも。いきなり少佐・草薙素子と言われても・・・となるかもしれません。ただDVDには、簡単な世界設定や背景を説明してくれる15分の映像が冒頭にありました(親切っちゃ親切)。これを見れば何とか付いていけるかな。深読みしたくなるような映画が好きな方にもオススメかも。


イノセンス

2004.10.18

ワールドカップ一次予選突破

サッカー日本代表、オマーンを1-0で破りワールドカップ一次予選突破しましたね。ちょっと遅くなりましたが、おめでとうございます。序盤と田中が防いだシュートには冷や冷やしましたが、中村のクロスから鈴木のシュートは素晴らしかったです。本当に良かった。

シンガポール戦では、カズをはじめ往年の日本サッカー貢献者でかつ現役で頑張ってる選手が何人が招集されるかもという話。ジーコ、ナイスアイデアかも。しかし、そういう理由でいきなり招集される選手にとってはなんか代表引退勧告みたいで複雑な気持ちもするかもしれませんね・・・。う~ん、でも消化試合になったとはいえ、立派なワールドカップ予選の一戦ですから、堂々と胸張っていいプレイをしてくれれば嬉しいです。もしかしたら、そこから新たな発見もあるかもしれませんし。

来年2月からの最終予選も今から楽しみです。北朝鮮やバーレーンが日本と同じく出場を決めていますが、日本vs北朝鮮なんてカードが実現したら、どうなるんでしょう!?目が離せません。中国と韓国は一次予選少し苦戦しているようですが、無事最終予選に残れるのか、これも気になるところ。特に中国は苦しそうですが、なんでも次の試合の相手が香港なので、本国のためにわざと香港が負けるといったような八百長をしないようにとAFCが神経を尖らせているようです。やりそうだと思われてしまう中国にも哀しいものがありますが、アジアカップなどを経て彼らのスポーツマンシップに疑念を持たれているのは自ら招いた不信であるわけで。現実的にはもし八百長が行なわれても見抜くのは難しそうですが、是非とも両チームには正々堂々と戦って欲しいものです。

個人的には、Jリーグで浦和レッズも好調で、まだまだ今年は本当にサッカーが面白い毎日。レッズ優勝できるかなぁ、また2位とか3位はイヤだなぁ。

2004.10.13

「マスター・アンド・コマンダー」 & 「タイムライン」

続けて、DVDで観た映画の感想をいくつか。

まず、「マスター・アンド・コマンダー」。「トゥルーマン・ショー」のピーター・ウィアー監督で、「グラディエーター」のラッセル・クロウの主演、劇場公開時もアカデミー賞ノミネート云々とか言っていた記憶があり、ちょっと期待していたのですが、まぁまぁといった内容でした。

イギリスにナポレオンの脅威が迫る時代、ラッセル演じるジャック・オーブリー艦長率いるサプライズ号は、フランス軍船・アケロン号を捕らえる命を受ける。この敵船との追いつ追われつ打ちつ打たれつの話を中心に物語は進んでいきます。

オーブリー艦長というのはイギリス史上伝説の軍人らしいです。英国史など全く知らない僕でしたが、1805年前後のフリゲート艦での海上生活の細かな描写は興味深かったです。船やセットもとても丁寧に作られていましたし、砲撃や近接戦などの戦闘シーン、嵐などのシーンもなかなか迫力がありました。

全編ほとんど船上で話は展開していくのですが、軍規や人間関係を巡る事件、戦闘や嵐で仲間を失うハプニングなどがちりばめられ、その点は飽きずに観ることが出来ました。オーブリー艦長と、旧知の仲だが立場も考え方も異なる艦医・スティーヴンとのやり取り、時にぶつかりつつも互いを認め合う姿はこの映画の中で特に印象に残りました。

一方で、広告などのイメージでは、オーブリー艦長と、子供たちや士官候補生の青年などとの師弟関係がもっと深く描かれるのかと思っていたのですが、そこら辺はわりとあっさりしていましたね。最初にケガで腕を失う少年も結構重要に描かれているとは思うのですが、艦長とというよりもむしろ、スティーヴンとの交流の方が印象的に描かれていたような気がします。唯一陸地に上がるガラパゴスのシーンもそうですが、この物語の主人公は艦長よりもむしろ艦医のスティーヴン?という気がしないでもないかもしれません。オーブリーは確かにカッコよかったけど、彼と比べるとその人間性とかは伝わってこなかったかなぁ。

期待ほどの感動物語ではなく物足りなさもありますが、丁寧には作られていますし、航海、戦闘も迫力あるので、見て損はない作品だと思います。

もう1本観たのは、リチャード・ドナー監督の「タイムライン」。劇場公開時の印象があまりなく内容もよく知らなかったのですが、有名監督ですし、原作もマイケル・クライトンだというので、借りてみました。

考古学者親子の主人公が、密かに開発されていた時空転送装置の事故で過去に取り残された父を助けるため、仲間や装置の開発会社のメンバー7人とともに14世紀のフランス、ドルドーニュ地方の村・カステルガールへとタイムトリップ。7人は、まさに真っ只中である英仏の戦いに巻き込まれていく。そんな話。

偶然ですが、また英仏戦争が絡んでました。時代は全然違いますけど。で、内容はタイムトリップのバリバリのSFを期待していましたが期待とちょっと趣きは異なり、ほとんど14世紀で展開される逃亡と戦闘が中心でした。ま、それはそれでもいいし、終盤の防城戦はそこそこ見応えも合った気もしますが、しかし全体的にはどこか物足りない。

まずは、時空転送装置も、14世紀の城や村も、セットがどこか安っぽい。騎士の鎧とか小物もそう。お金がなかったのかもしれませんが、もう少し頑張って欲しかったです。それから一番期待していたストーリーというか、シナリオも甘い気がします。原作は読んでいないので、原作からそうなのか脚本が良くないのか分かりませんが、父の救出劇にしても、主人公とヒロインの関係にしても、描写がなんだか薄っぺらくて全く惹かれる感じがしませんでした・・・。何度もメリハリのない追っかけっこを描くくらいなら、レディクレアのくだりをもっと深く描くとかいろいろやりようはあったように感じますがどうでしょうか。

金がないなら、シナリオなどで頑張らないといけないのですが、展開もコテコテで、もう少しひねりがないと厳しいですよね。時空転送装置開発の悪徳社長がビル・ゲイツっぽい顔なのには笑いましたが。この映画では良かった先述の防城戦だって、他の作品、例えば「ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還」なんかと比べちゃえば、似ているシーンがありますが全然こちらが劣りますし。その辺のいい意味でのごまかし方も監督はじめスタッフの腕だと思います。

残念な1本でした。タイムマシンものはなかなか当たりがないですね。サイモン・ウェルズ監督の「タイムマシン」('02年)は本作よりずっと良かったですが、やはり後半の展開が納得し難かったですし。何というかハリウッドはSFというとすぐアクション偏重の展開になって肝心のストーリーがおざなりに成ってしまうことが多いのが気になります。「アイ, ロボット」しかり。


マスター・アンド・コマンダー

タイムライン

原作を理解し愛している人に撮って欲しい

アイザック・アシモフの「われはロボット」はSF小説の傑作の一つで、僕も大好きなのですが、どうも公開中の映画「アイ, ロボット」は観に行く気がしません。昨今のハリウッドSF映画の中ではわりとよく出来ている方だという評判は聞いていますが、やはり黒人刑事vs.反乱ロボットみたいなアクションシーンの連続には抵抗があります。監督自身、この映画はあくまで「われはロボット」の完全映画化ではなく、あくまでそれをモチーフに新たに想像した物語だとしているようですが、ならば「アイ, ロボット」のタイトルは変えて欲しかったかな。

邦画の「デビルマン」もいろんな意味で話題になってますよね。だいぶ前に映画化の話を聞いたときから楽しみだったのですが、残念ながらかなりの駄作だそうです。個人のブログや映画評サイトからマスコミに至るまで、どこを見ても批判が圧倒的多数。邦画のSFというと概して叩かれやすいものですが、ここまでというのは珍しいかも。皮肉にも、逆に観てみたくなったりして(苦笑)。トレイラーやテレビCMを観ただけでも感じていたことですが、やはり主演のなんたら兄弟などのアイドル役者たちの演技はかなり酷いようです。加えて、シナリオや演出も出来損ないで作品の品質低下に輪をかけているとか。CGは賛否両論はありますが、邦画としては頑張っている方だというのが総評なようでそれだけが救いでしょうか。これまた人気な原作の映画化だけに、「アイ, ロボット」以上に残念かも。

やはり原作ものの映画には、原作に対するリスペクトが感じられて、その設定やそこに込められたメッセージを生かした作品作りが大切だと思います。


われはロボット

デビルマン

2004.10.12

ドッグヴィル、見ました

やっと見ました「ドッグヴィル」。衝撃を受けた「ダンサー・イン・ザ・ダーク」のラース・フォントリアー監督の最新作ということでずっと気になっていたのですが、結局今になってしまいました。

ロッキー山脈の麓にある村・ドッグヴィル。外界から孤立したこの村に、ギャングに追われ逃げ込む女性・グレース。彼女は匿ってもらう代償に村人の様々な世話や手伝いで奉仕することになる。数週間経ち、心閉ざしていた村人たちにも受け入れられ打ち解け始めたかと思われた。しかしさらに時が経つと、歯車は次第に狂い始め、疑念や嫉妬、誤解、そして欲望に憑かれた村人たちが静かに牙を向き、彼女に酷い仕打ちを施していく・・・。といったストーリー。

また重い内容です。前半はそうでもありませんが、村人の態度がエスカレートする中盤以降、これでもかというくらい人間の自分勝手で、浅まして、残酷な部分を見せつけられます。しかしそれをただ「こいつらは酷い奴らだ」と蔑むことで終わらせられない何ともいえない気持ちは、デフォルメされてはいるもののきっとそれが誰しもにある人間の本質の一部であるからなのかもしれません。

「ダンサー~」でも主人公のセルマはやはり酷い仕打ちを受けますが、あのときセルマに同情し涙した時とはまた少し違った感触がしました。ニコール・キッドマン演じるグレースは、知的さと色気を併せ持っていて、ピュアで罠と誤解に流されていったセルマと比べると、どこか不条理な村人たちを冷めた目で見つめている感もある。それが終盤で言われていた「傲慢」さなのかもしれませんが。そして、彼女を匿うことを提案し、庇い、愛していると思われた男・トムも、結局は自分勝手に彼女を利用していただけという虚しさ。閉鎖的で偽善的なドッグヴィルを批判していたトムですが、グレースはドッグヴィルを試すために届けられた"贈りもの"だと称し、彼女と村人を翻弄した彼こそ一番「傲慢」だったとも言えます。

エンディングは、「ダンサー~」のようにそのままヒロインの悲劇では終わりません。悲しく残酷ですがこれもまた人間かと思わされ、セルマの絞首刑で受けた直接的な衝撃とはまた違った余韻が残ると思います。ただ、映画の前半はわりと淡々と進みますし、正直3時間近い尺は長すぎる気もします。そうそう最初に書きそびれましたが、この映画はすべてセットでの撮影で、村は家や物を最小限に省略したセットで構成されています。見始めはちょっと違和感がありますが、演劇のように見ているうちあまり気にならなくなりますし、むしろ余計なものが少ない分、村人の姿や表情がより顕著に見えてくるようにさえ感じます。村人役の脇役俳優たちも憎々しくて、なかなか良い演技です。

愛に涙したい、勇気に感動したい、そういうときに見る映画では決してありません。嫌~な気分だけが残る人もいるでしょう。しかし、時にはこんな映画を見て、人間を考えてみるのも面白いし無駄にはならないんじゃないかなぁと思います。もしかしたら、私たちの住んでいる街も大してドッグヴィルと変わらないかもしれませんよ。


ドッグヴィル

2004.10.07

さらば(?)、CCCD

だいぶ前に、CCCDの話なんぞをここで書きましたが、音楽CDのコピーガード関連で、先日大きな動きがありましたね。エイベックスは9月下旬からCCCDを弾力化、アーティストやプロデューサの意向で通常のCDとの選択を許容する方針に転換。また、それを追うようにして、ソニーミュージックも、レベルゲートCD(2)を11月発売の新譜以降採用せず、原則廃止の方向を決定しました。

両社とも「著作権保護意識の啓蒙という面で一定の効果を得られた」と評価していますが、どうなんですかね・・・。ネットでの違法コピーの交換が減少したとの報告もあるそうですが、それはWinny摘発の影響とかの方が大きい気がします。

今回こういった動きに至った原因の一つに、iPodをはじめとする携帯HDDプレイヤーの急速な普及が挙げられています。PCへのコピーを拒絶または制限するこれまでのCCCDやレベルゲートCDではiPodにデータを移せず聴けないこともしばしば。リスナーの不満や苦情が急激に増加したようです。

それと、無関係ではないと思われるのが、依田巽氏の日本レコード協会会長やエイベックス株式会社社長辞任。依田氏はCCCD推進の中心人物とされる人物。その彼が一線を退いた直後のこの動き。皮肉なものを感じます。彼の著作権保護、CD製作会社の利益保護の考えというのは、経営者としては決して間違ってはいないと思いますが、やり方が強引で唐突過ぎたのかもしれません。やはり肝心なリスナーの理解や協力が得られない形では、なかなか成功しないですよね。音質や再生機器へのダメージなどの問題もありましたし。

エイベックスでは同時に、SACDDVD-Audio積極採用の検討も明らかにしています。これも注目すべき点です。これならCDよりセキュリティは高いですし、何より音質も格段に良い。ただ問題は、これまでの通常のCDやDVDプレイヤーでは再生できないことですね。専用あるいは対応のプレイヤーの購入をリスナーに強いるほどの魅力や説得力をどうつけていくのかが重要なポイントでしょう。それに、肝心なPCやHDDプレイヤーへのコピーや再生はどうなんでしょうかね。そこがクリアに解決されなければ、また同じような問題にぶち当たるでしょうし。とにかくもうしばらく動向を見守る必要があるのかもしれません。

余談ですが、これまで買ったCCCDやレベルゲートCDの作品、これ、どうしてくれるんでしょうか・・・。無償で通常のCDあるいはSACDなどに交換してくれるなんてことは・・・やっぱないですよね・・・。


http://www.avex.co.jp/j_site/press/2005/press040917.html
http://www.sonymusic.co.jp/cccd/top2.html

2004.10.01

そういうあなたが地獄に落ちる

細木数子の人気は、個人的には嫌だし理解できません。僕は基本的に占いを信じませんが、その全てを否定する気はありません。それが悩んでいる人の心を明るくし、何かに踏み出せない人の背中をそっと押してあげるようなものであるなら、大いに結構でしょう。しかしこの人のように、占いと称して他人に自分の意見を押し付け、終いには彼女の言う通りにしなければ「地獄に落ちる」とまでのたまうのは尋常ではありません。人を馬鹿にするにもほどがある。宗教とかでもそうですが、やたら人の不安や恐怖を煽ったり、弱みを突いて、金を取るようなやつはろくなものではないと思います。

テレビ的に面白いというのはあるのでしょう。毒舌でズバズバものを言う感じが受けているのでしょうが、ただ、この人に言われても説得力ないし、むしろ不愉快なだけだと思うのですがどうでしょう。僕は占いそのものには詳しくないので、六星占星術の細かな是非について言うつもりはありませんが、要は彼女という人間、信用の問題かと。「柔道の谷亮子は、結婚したら金メダルは取れない」と言ったそうですが、これもいい加減な話です。見事にはずれていますし。細木は、少し番組などで話を聞いていると"女は男を立てる"といった感じの古風な男女観を持っているようですが、この谷亮子の占いもこうした彼女の個人的な思想が強く出てますよね。占いというよりも、個人観の押し売りという感じがします。

新聞や週刊誌によれば、昔、墓石販売などをめぐって顧客とトラブルも起こしているようですし、噂では暴力団との関係なんかも実しやかに囁かれています。ま、人気が出ると揚げ足を取るような話が出てくることも確かですが、逆に、火のないところに煙は立たないとも言えます。以前の野村沙知代なんかもそうですが、やはりその人となりに多少なりとも問題があるから、こうした話が出てくるのではないかと。

ここでこうして話題にしている時点で、ある意味、ブームに乗せられちゃってるとも言え悔しい限り。こういう人を持ち上げるマスコミや出版業界が悪いのか、怪しげなオバサンにお説教されて喜んでいる世間が悪いのか分かりませんが・・・。しばらく我慢していれば、宜保愛子や野村沙知代のときのように、マスコミが勝手に持ち上げて落として終わりになるのでしょうかね。

とにもかくにも、頑張れ、元おさる。


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040929-00000012-ykf-ent

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